農吉は2か所の保育所を運営しています。
最初の保育所を始めたのが14年前。
子どもたちが自分をしっかり出せるようになったらいいなと
あれこれ迷いながら保育をしてきました。
そして今やっているのが乳児の育児担当制と幼児の異年齢保育。
それぞれ5年目と4年目になります。
やる前とやった後は子どもたちの様子は全然変わりました。
育児担当制は、食べる、寝る、着替える、排せつに行く等の育児について
担当する保育士だけがこれを行います。
するとそれまでより保育士との愛着関係が密になり
格段に落ち着きが出てきました。
よくある噛みつきやひっかきが激減しました
育児以外の遊びについては全員で見守ります。
その際は、安全確保を優先しながら
できるだけ手を出さずに、思い切り遊べる環境設定に力を入れます。
異年齢保育は、3歳から6歳までの子どもたちがいくつかのクラスに分かれて
活動をしていきます。
朝登所すると荷物を所定の場所に置いてすぐに遊びに入っていきます。
以前は朝の会をしていましたが今はしません。
子どもたちの遊びのリズムを壊さないよう流れるように心がけています。
何の遊びをどこでするかは子どもたちが自分で決めます。
保育士は、様々な遊びができるように事前に準備をし
あとは基本的には何もしません。
一人一人の行動を観察しながら必要に応じて最小限の関わりを持ちます。
すると、以前に比べて遊びに没頭する姿が頻繁にみられるようになりました。
遊びを終えて食事に入るときも、いつ食べるかは自分で決めます。
11時半から13時までの間で、遊びやおなかの具合と相談して決めます。
一斉にというのはありません。
食べる量も自分で決めます
こうしたことを繰り返していると、子どもたちは自分で考え自分で決定し行動するようになります。
保育士が指示を出すことはほとんどありません。
私たちの保育所では、子どもたちの自立と自律が保育目標です。
以前は保育士の大きな声が聞こえていましたが
今はほとんど聞こえません。
大きな声を出す必要がなくなったのです。
外から見学に来られると、保育士は何もしていないように見えて
大丈夫なのかなと思われるようですが
自立した子どもの姿を見られると納得されるようです。
しかし当然ですが、何もしていないわけがありません。
子どもたちが自立して動けるように、事前の環境設定をしっかりしているのです。
うかうかしていると子どもたちからおしかりを受けます。
子どもたちが保育士を動かすのです。
だから鍛えられますよ。
でも楽しいのです。
こんな楽しい保育所で一緒に働きませんか。